8月26日、日工組と日電協が記者会見を開催しました。内容は「新しい遊技性のパチスロ」に関して。そして発表されたのが新機能「ボーナストリガー(BT)」です。
現在のパチスロ界を見渡すと、主役はやはりATタイプ。市場の遊技機の中でもスマスロのATタイプは、40%以上(約56万台・2024年7月末時点)を占めています。
複数の状態とAT・ボーナスが絡みあって、魅惑的なゲーム性と出玉性能を有しているATタイプ。対してシンプルな仕組みで一定の人気はあるものの、ゲーム性の幅があまりなく出玉性能が控えめなノーマルタイプ。現在のパチスロ市場は、これらの二極化が進行している状態です。
そこで、ノーマルタイプのメインであるボーナスに着目。シンプルな遊びやすさを保ちつつ、ボーナスを活用した新たなゲーム性をもたらすのがボーナストリガーなんです。こちらは8月23日付で6号機遊技規則の解釈基準が変更されたことにより、搭載できるようになりました。
これにより、ATタイプとノーマルタイプの中間に位置する遊技性を実現可能に。さらに二極化したパチスロ市場においても、2タイプの中間を目指しています。
今回はこちらの新機能について、わかりやすく解説していきましょう!
それではボーナストリガーがどんなものなのか、説明していきましょう。
ボーナストリガー本来の名称は「規定数固定機能」。「規定数」とは1ゲームまわすのに使用するメダルの枚数のことで、いわゆる3枚掛け・2枚掛けなどのことを指します。ノーマルタイプは規定数によってBB確率・RB確率が異なり、例えば下記のようになります。
【従来のノーマルタイプの例】
規定数 | BB確率 | RB確率 |
3枚掛け | 1/240 | 1/300 |
2枚掛け | 1/1000 | 1/450 |
従来のノーマルタイプは、プレイヤーが自分で何枚掛けかを選択することができます。3枚掛けのほうがボーナス確率が高いので、基本的に3枚でまわして、ボーナス成立後に1枚掛けでボーナス図柄を揃えたりしますよね? それも自分で何枚掛けかを選択できるから可能なわけです。
そして規定数固定機能とは、その名のとおり何枚掛けかが固定される機能のこと。「えっ、それって遊技の幅が逆に狭まるんじゃないの?」と思ったそこのアナタ! 違うんです。次の項ではそこから広がるゲーム性について解説していきましょう。
前項で解説した規定数は、ボーナストリガー機ではプレイヤーが決めることができず、ボーナス終了後に切り替わります。どの規定数に固定するかはボーナスごとに定められ、仮に下表のような機種があるとします。
【ボーナストリガー機の例】
規定数 | BB確率 | RB確率 |
RB終了後 |
1/300 | 1/600 |
BB終了後 |
1/30 | 1/60 |
この機種の場合、通常時は3枚掛けからスタートし、RBを引いた場合は再び3枚掛けに。そしてBBを引いたあとは、高確率の2枚掛けへと移行します。
あくまで例ですが、上記の機種の場合はなんとボーナス確率10倍! くわえて2枚掛けなので、効率もアップします。ひとたびBBを引いてしまえば出玉性能が向上する、ということなんです。
こちらではボーナストリガーにまつわる補足情報を解説していきましょう。
●状態の見た目
何枚掛けかを表示しているので、間違って高確率状態の台を捨ててしまう、なんてことが起こらないようになっています。
●設定差
従来のノーマルタイプと同様、ボーナス確率に設定差をつけることができます。ボーナストリガーによって高確率に突入した場合、高設定ならさらに高い出玉性能に! といった機種も実現可能?
●ボーナスの払い出し枚数
6号機の遊技機規則にのっとりますので、最大300枚の払い出し。つまり、従来のノーマルタイプと同様になります。
●搭載できない他の機能
押し順ナビなどの指示機能と、RTは搭載することはできません。ボーナストリガーがあれば、それらに頼らずとも様々なゲーム性が生みだせそうなので、問題はありませんね。
ここまで、パチスロを大きく変える新機能・ボーナストリガーについて解説してきました。要点はこちら。
●何枚掛けか(規定数)が固定される
●ボーナス終了後にいずれかの規定数に移行する
●高確率の規定数に移行すれば大チャンス!
ボーナストリガーは、シンプルで出玉性能ひかえめなノーマルタイプを、複雑で出玉性能が高いATタイプにちょっとだけ寄せる新機能。わかりやすさは残しつつ、大量獲得の夢も見られるハイブリッドなマシンが実現可能になったのです。
難しそうでATタイプは避けたい。まったり打ちたいけどまとまった出玉も欲しい。そんな悩めるスロッターに、ぜひとも打ってほしいボーナストリガー機。設置開始時期などの続報は、追ってお伝えしますので、もうしばしお待ちを!